カメラ男がパトランプ男を壁ドン! 「NO MORE 映画泥棒」初のファンブック誕生【映画ニュース】

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映画館へ行くと、映画本編の上映前に流れるのは「NO MORE 映画泥棒」のCM。

初めて映画泥棒のCMを見たときは、不穏な電子音をバックに「劇場内での映画の撮影・録音は犯罪です」というナレーションの中で、カメラ男が怪しく踊りながらカメラを構えていた。カメラ男を探すように、ゆっくりと動き回るライト……という状況が、「この行為は犯罪なのだ」ということをすごくよく表していて、印象的だったのを覚えている。

「映画館に行こう!」実行委員会によれば、映画館での盗撮によって作られた違法DVDの販売で日本の映画産業が被る被害は、なんと年間200億円にも上るという。そのため、2007年から施行された「映画盗撮防止法」を広めるため、ほとんどの映画の上映前に「NO MORE 映画泥棒」のCMが流れるようになった。

カメラ男とパトランプ男は人気が高いようで、探してみると関連グッズが沢山。キーホルダー、ステッカー、手ぬぐい(欲しいかも……)や、カメラ男とパトランプ男のフィギュアまで登場しているようだ。

すごいなぁ、世間ではこんなにも人気なのか……と思っていたところ、なんと! カメラ男とパトランプ男による初の「ファンブック」が誕生したらしい。それが、『NO MORE映画泥棒ファンブック~映画館からごきげんよう~』である。

表紙を見ると、いつもは敵対しているはずのカメラ男とパトランプ男が、豪華な椅子に座りながら、鹿の剥製の前でゆうゆうとした姿で構えている。座り方ひとつで各キャラクターの設定が垣間見えるのだけど……えっ、なんだかかっこいい!

目次を見てみると、「スペシャルグラビア」「カメラ男&パトランプ男のパフォーマンス講座」「おはようから刑務所まで パトランプ男のとある一日」など、気になる特集がずらり。本書を担当された学研パブリッシングの岡部さんにお聞きしたところ、本書の企画は2014年の夏頃から持ち上がったのだそうだ。
そこで、企画が誕生したきっかけについてお伺いしてみた。

「映画館で誰もが目にするおなじみのキャラクター『カメラ男』と『パトランプ男』、この二人の人気が高まっていると聞いていました。映画館で流されるムービー以外にほとんど情報がなかったわけですが、もしこのキャラクターたちの私生活が知ることができたら面白いんじゃないだろうかと思い、企画が誕生しました」

そういえば、映画館ではよく見るカメラ男とパトランプ男だが、裏ではどのような生活を繰り広げているのかまでは想像したことがなかった。これは興味深い。

「映画館以外の、普段見ることのできない彼らの日常がコンセプトです。『カメラ男』さんは罪滅ぼしに仮出所をしている……ということなので、牢獄のカットは必須でした。あとはツーショットにしたら面白そうな背景を選びました。ブランコとか。外での追いかけっこもレアなんじゃないかと思います」

ということで本書の「おはようから刑務所まで パトランプ男のとある一日」を見てみると、面白い映画があると聞きつけたカメラ男が、うっかりパトランプ男に見つかってしまい、そこから2人の追いかけっこが始まるのである。

木のまわりをぐるぐるまわったり、建物の中に逃げ込んだり、部屋の中に追いつめてみたり……と、映画館以外の場所で追いかけっこするカメラ男とパトランプ男は、なんだか楽しそう! そしてカメラ男が牢屋に閉じ込められている場面では、彼が逃げ出さないよう見張っているのか、パトランプ男が格子の前でカメラ男に威圧感を与えているショットもある。

なお、スペシャルグラビアの中で特に読者の反響が多かったのは「壁ドン」だったという。いつもはカメラ男を追い詰めている側のパトランプ男が、なぜかカメラ男に追い詰められ壁ドンをされているのである。ちょっと嬉しそうじゃない、パトランプ男さん……。微笑ましい。

なお、最新の第4バージョンでは、新しくポップコーン男とジュース男が登場している。まだまだ楽しいシチュエーションが生まれそうな映画泥棒のキャラクター達だが、岡部さんにお聞きしたところでは、「読者の皆さんの要望次第では第2弾もぜひ出したいと思っております」とのこと! カメラ男とパトランプ男ファンの皆様、ぜひともリクエストを! これは次の展開も楽しみである。

なお、私はポップコーン男が怒ったり驚いたりと感情が大きく現れる時に、頭からポップコーンが飛び出しているのは認識していたが、ジュース男の場合はストローが動くという設定には気付いていなかった。これはぜひ、次に見るときに注目したい。

去年、映画館に映画を100本ほど観に行ったのだが、実に100回はカメラ男とパトランプ男を見ていたことになる。ああ、なんだかこれからは2人を見る目が変わってしまいそうだ。
逆に、啓発CMとしてなんとなく見過ごされてしまうよりは、こうやってキャラクターが立つことで、楽しく映画マナーを知ることもできるし、さりげなく啓発に一役を買っているようにも思うので、面白い広がり方だと思う。

映画館で観る映画は、スクリーンの大きさや豊かなサラウンドで自宅では楽しめない迫力を感じることができる。映画館で映画を観るのは楽しい。本書にも書いてあるけれど、映画をより楽しむには「映画は映画館で観よう!」これに尽きると思うのである。 カメラ男とパトランプ男も、映画館であなたをお待ちしていることだろう。


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